… What’s Arcretia …
【3つの大陸】
アルクレシアは、
ノールバルド大陸
、
ユラン大陸
、
ガーシラン大陸
とそれを結ぶ海からなる。
北方に位置し、大陸の1/3程度が雪に覆われている。尾根を隔てた東西では伝統や文化、生活様式が大きく異なり、冒険者や民族学者も多く訪れる大陸である。東西それぞれに往来しやすい港があり、各地との交易も盛んに行われている。
【南北を治める二つの城】アセルゼス王国・トラスリック公国
ノールバルド大陸の南端に位置するアセルゼス王国。王位継承者は自国だけでなくアルクレシアに調和をもたらす王となるべく、王位を継ぐ前に自らの足で世界を巡り経験や知識を蓄える習わしがある。
大陸中央のペィリス湖を挟んだ北側、雪と共に暮らすトラスリック公国。過酷な土地だからこそ融和を重んじる大公は民からの信頼も厚いが、領地制であるが故に領主同士の政治的駆け引きや小競合いは避けられず、仲裁のために公爵一族総出で各地を奔走しているようだ。
【雪冠の森林】北ガルミア森林地帯
トラスリックの北にはナデルウッドをはじめとした木々が生い茂っている。生物の足跡を辿り立派な幹の上を見上げれば、アウグリフに出会えるかもしれない。
【魔法と魔術の玄関口】ディーニア魔術学院
世界条約「開かれた魔法・魔術学協定」参加国により設立・運営されている、魔法を使えない者のための魔術学院。落ち着いた色彩の中庭を荘厳な学び舎が取り囲み、癖の強い教師達が学びを欲している者を出迎える。
海からはアセルゼス王国と航路を結ぶ定期船が往来し、裏門側にはシロエン雪原が広がっている。
【雪国で生きる知恵】シロエン地方
トラスリック北西部にはヨスペル放羊郷がある。フロストシープの原産地で、30人ほどが飼育方法や寒さを凌ぐ知恵などを共有し生活している。
ディーニア魔術学院から北のシロエン雪原を越えると、ミンケ村に辿り着く。シュネシオル(雪ホタルのような生物)が年中飛び交い、白き雪を照らしている。村民たちはシュネシオルの光り方で占いをしたり、ミンケ伝統のグリューヴ刺繍をして雪を楽しみながら生きている。
【城周辺の豊かな自然】ザフック尾根道
ノールバルド大陸を東西に隔てる山々。そこに沿って作られた山岳道。
麓にはアセルゼス領最東端のイリダの街があり、ここで生産される山岳地帯ならではの保存食や、質が良く長旅に強い旅道具は冒険者に好評だ。
開拓から長い年月が経っているが、今でも踏破できずにくじける者や、事故で命を落とす者も少なく無い難所である。
【東の主要国】彩蘭国・円龍
ザフック尾根道を隔てた東側では、西側とは全く異なる文化に出会うことが出来る。
この地に伝わる神話によれば、世界はかつて双対の龍により守られていたが、愚かな人々が片方の龍の逆鱗に触れたことで大地は炎に包まれ、もう片方の龍がそれをなだめ地へと封印したという。
封印された龍は円を描くように眠りに付いているとされ、伝承にあやかり「円龍」と名付けられた。
円龍から少し離れた西方の彩蘭城にはもう一方の龍が祀られており、人々が堕落し再び龍の怒りに触れないよう見守っているのだという。
東洋の神秘を感じさせる美しい国々だが、文化的隔たりから余所者、特にノールバルド西側諸国への態度は非常に冷たい。
ユラン大陸は、西方に位置するアルクレシア最大の大陸。
世界最高峰の山岳地帯や不毛の砂漠など、厳しい自然環境から面積に対して人々の居住地はあまり多くない。
かつては数少ない豊かな土地を巡って戦争が起きる事も珍しく無かったため、他大陸とは毛色が異なる文化圏を形成している。
【孤高の軍事国家】ヴォストルク帝国
1年を通して厳しい寒さが続くユラン大陸北部。その険しい山脈地帯に広大な領地を持つ、アルクレシアでも有数の歴史を持つ大国。
建国当時から亜人種の排斥と宗教の根絶を掲げており、他国とは長い歴史の中で幾度となく衝突を繰り返してきた。魔法文明を悪しき物とする国風から魔女狩りが横行していた時代もあったため、魔法や魔術との繋がりが強いノールバルド大陸諸国からは危険視されている。
【過酷極まる山脈】ガロ・マロゥス山脈
世界最高峰の山々が鎮座するこの地にはかつて竜人族が暮らしていたが、帝国の隆盛に伴いその住処を追いやられ今ではここに住まう者は居ない。ハラール諸部族などには帝国の脅威と共に神聖なる土地として恐れられている。
最高峰は”竜の角”と呼ばれ、人類には踏破不能とされている。
【未開の地】北方ユラン諸島
あまりにも過酷な環境から、ヴォストルク帝国ですら領地を伸ばしていない島々。
ほぼ前人未踏となっている氷山と岩壁がそびえたつ孤島には、人類による侵攻を免れたドラゴン族を始めとする古き魔物が生態系を維持しており、一部の冒険者の興味を引いているが、この島に足を踏み入れて生還した者はほとんど居ない。
【遊牧民族の楽園】ハラール大平原
ユラン大陸中央部に位置する緑あふれる肥沃な土地。北は極寒の山岳地帯、南は砂漠地帯という過酷な地が多くを占めるユラン大陸において、かつてはこの豊かな大地を狙って戦乱が絶えなかった。現在は亜人種を中心とした多種多様な遊牧民族達が暮らしており、ハラール諸部族と総称されている。
ハラールの北部にはかつて帝国の進軍により引き起こされた亜人族粛清「ハラールの大虐殺」の苦い記憶から、
国境線であるガラ・マロゥス山脈を監視する駐屯地が設置されており、平和の中にも緊張感が漂っている。
【破壊の爪痕を残す国】カルセト王国
ユラン大陸南部のほとんどを占めるヤース砂漠の最西端に位置する砂漠の都。女神信仰が残っている国の中でも世界最西端である。
かつては現在の10倍程の広大な領地を有していたが、数百年前に起きた帝国との戦で大敗を喫し、帝国占領下において多くの文明と都市が破壊されてしまい、現在では首都以外には人の住める都市は残っていない。
破壊された町並みは旧都市遺跡群として残されており、遠路はるばる他大陸から冒険者や考古学者が訪れる事も珍しくない。
【自由への渇望】フーリヤ共和国
「ハラールの大虐殺」から逃れ、砂漠を越えて東の果てのオアシスにたどり着いた者達が興した国。ユラン大陸では最も歴史が浅い。帝国に限らず、亜人種を疎ましく思う者が少なくないアルクレシアにおいて、唯一亜人種への差別を禁ずる法律が存在する国である。
出身国や種族を問わず受け入れる国風に加え、他大陸とを結ぶ唯一の航路があるアマル海に面している事から交易により栄え、今では世界有数の経済力を誇るようになった。自由を重んじる反面、貧富の差や治安の悪さが目立ち、各種族の代表者によって成り立つ元老院制度が存在するものの形骸化しているなど、負の側面も認められる。
【最果ての希望】交易都市バハル
アマル海に面する貿易港を有するフリーヤ最大の都市。フリーヤ共和国建国の一派により興された街であり元老院によって管理されてはいるが、
経済活性化のため「どの国の領地にも属さない」というスタンスで成り立っている。
ユラン大陸全土と他大陸との貿易ルートが全てこの街に集まっていると言っても過言ではなく、フリーヤ共和国の法律も相まって様々なヒトとモノが何の縛りも受けずに行き交っている。しかし持ち込まれるのは富だけではなく、出自の怪しい金品売買や犯罪の巣窟になっている。
(ただしフリーヤ共和国の法律に基づき「表向き」は人種差別と人身売買だけは規制されている)
自然環境が過酷なユラン大陸において安定した商売と流通ルートを確保するために、「竜の尾(テイルロード)」と呼ばれる街道が整備されており、バハルはその起点となっている。
【熱砂の大海】ヤース砂漠
ユラン大陸南部を東西に貫く巨大な砂漠地帯。乾きと暑さによりヒトが住むには適しておらず、海岸線や水源に沿って居住地が散見される程度である。特に中央部には広大なオアシス地帯が存在し、交易都市バハルから連なるテイルロードの中継点となっている事から、キャラバンや旅人にとっては貴重な憩いの場となっている。
【閉じられた熱帯雨林】ヴァーサ雨林
ヤース砂漠のオアシス地帯から南に下っていくと、乾きとは無縁の熱帯雨林が広がっており
他の地域には無い独自の生態系を築いている。
森林北部はヴァルナ王国の領地となっており、宮殿や神殿が立ち並びヒトが住みやすいよう開拓されているが、森林南部はあまり人の手が入っておらず、原生生物や魔物の巣窟になっている。
また、ヴァルナでは最下層身分として虐げられ脱走した亜人種や、何らかの事情でフーリヤ共和国でも受け入れられなかった者達がこの地に集落を作って暮らしているという噂もある。
【星を観る者】ヴァルナ王国
ユラン大陸南部、うっそうと茂る熱帯雨林と砂漠地帯の境界上に、ヴァルナ王国の宮殿が鎮座している。サレト聖教と源流は同じだが独自の発展を遂げた「ヴァルナ星教」を国教とする多民族国家。厳格な身分制度が敷かれており、亜人種の一部は神々の生まれ変わりとして信仰され高い地位に就いている一方で、家畜や奴隷同然の扱いを受けている者も居る。
特異な文化から諸外国との関係は良いとはいえず事実上”鎖国”状態だが、貿易となれば話は別で、ヤース砂漠のオアシス地帯にて行商人とのみ交流を保っている。
湿潤かつ高温な土地柄から他国では栽培されないようなスパイスやハーブが特産品となっており、政治的には孤立した状態にもかかわらず高い経済力を誇っている。
アルクレシア東方、南北に細長く伸びるガーシラン大陸はサレト聖教発祥の地であり女神信仰が篤い地域である。
しかし狭い領土の大半が山岳地帯で覆われているうえ、他の大陸には生息していない凶悪な魔物も多く生息しており、
未だ記録が残っていない地域も多い。
【筆跡無き地】北部ガーシラン
ガーシラン本島から海峡を挟んで北側に位置する大陸だが、不思議な事にこの地に関する記録は歴史のどこを辿っても見つからない。
共に大仙海に面する彩蘭国の民はこの地とつながりがあると噂されているが、西方諸国と相容れない彼らが口を開くことは無いため、未だ謎に包まれている。
【神話の残り香】海上都市シールウィル
ガーシラン大陸本島に囲まれるような形で大海の中にポツンと浮いている孤島・・・ではなく、なんの魔法か魔術か、未だ解明されていない未知の技術で都市構造そのものが文字通り「浮いている」奇妙な街。
長い間天聖軍により秘匿されており、近海にてその姿を目撃した漁師たちの間でウワサのタネになる程度だったのだが、とある出来事がきっかけで世界にその存在が知られる事になった。
世界中から冒険者、考古学者、調査団がこぞって集まっているが、原住民は排他的かつ好戦的であり侵入者には容赦がない上、古代アルク語を用いるため意思疎通は困難を極めている。
近海から見つかった遺構や遺物などと併せて、シールウィルこそがサレト聖教発祥の地ではないかと考察する学者も居るが、先述の理由から調査は難航しており未だ謎に包まれている。
【世界樹の伝承】ユグダス王国
ガーシラン南西に位置する、この大陸では最も規模の大きな国。一般的にサレト聖教発祥の地とされる。
南にある森林にはかつて天地を繋いでいた世界樹が今でも根付いているという伝承が残されているが、有毒植物や狂暴な魔物が多く分布しており近づくものはほとんど居ない。
国民の9割以上がサレト聖教を篤く信仰しており、その厳格さから他大陸の人々には “ユグダス人は気難しい”と語られる程。
広々としたパルトナー交流庭園があり、パルトナーと旅をしている者にとって一度は立ち寄りたい所だろう。
【守護の要】天聖軍駐屯地 オラーケル
ユグダス王国に隣接する天聖サレト軍の駐屯地。未だ神話や伝承にしかその名が記録されていない「魔族」が復活した際の備えとしてサレト聖教により設立されたが、
現在は魔物との戦闘に特化したスペシャリストとして、ガーシランの各地で強靭な魔物から人里を守っている。
ユグダスの民が安心して暮らせるのもオラーケルがあってこそである。
【魔を討つ矛】天聖軍駐屯分地 ネーメジス
ガーシラン大陸中央に位置する天聖軍の駐屯地の一つ。
防衛を基本方針とするオラーケルとは異なり各地への威力偵察も積極的に行っているため、
数ある駐屯地の中でも最も過酷であり怪我人や死者が後を絶たないが、それ故に世界最強の軍隊とウワサされるほどである。
【海の荒者に支配された哀しき村】海賊支配地ジプシェード
ガーシラン西端、ストレック海に面する小さな漁村。数年前に海賊団バハムートの侵略を受け、拠点とされてしまっている。
賞金稼ぎや腕自慢の冒険者などが海賊討伐と意気込んで稀にこの地に訪れるが、帰ってきた者はみな何故か楽しげで、しかし多くを語らない。
【七色に輝く街】交易都市シュトガ
交易都市として各地と盛んに船が行きかっている。東部ノールバルド地域から流れてくる独特な特産品や民芸品が市場を鮮やかに染め上げ、他の港街とは一風変わった景色が見られる。
偏光し虹色に輝いて見える甲羅を持つカメ種、ビスマスタルガの生息地としても有名で、よく晴れた日に海岸に行くと綺麗な虹色が海を泳ぐ様を目にすることが出来るだろう。